
ベストとシャツ
上着の内側に、端正さを重ねる。
ベストとシャツとは
昼のモーニングコートに合わせるベストとシャツは、上着の内側で装いの土台をつくるグレーのベストと白いドレスシャツでございます。ベストは胸元と胴を整え、シャツは襟元と袖口に白い線を置きます。男性の執事も女性の執事も、同じ基準で細部を確かめてからご主人さまのお側へ進みます。
グレーと白が、黒い上着を受け止める
執事が昼に黒いモーニングコートをまとったとき、その内側にはグレーのベストと白いドレスシャツがございます。黒だけで閉じず、胸元に明るさと奥行きを置くことで、立ち姿は静かに整います。
扉へ手を添えると袖口の白がわずかに現れ、頭を下げると襟元が見えます。執事は大きな飾りではなく、動いた瞬間に現れる小さな部分まで確かめます。女性の執事も同じ装いを整え、髪をまとめて務めへ入ります。


ベストとシャツは、上着と身体の間を整えます
| ベストの色 | 昼のモーニングコートにはグレーを用い、黒い上着と白いシャツの間をつなぐものでございます。 |
|---|---|
| ベストの位置 | 胸元から胴に沿い、上着の内側を端正に見せます |
| シャツの種類 | 白いドレスシャツを合わせます |
| 襟元 | タイを中央に収め、顔まわりの線を整えます |
| 袖口 | 上着の袖との重なりを左右で揃えます |
| 見習い体験 | モーニングコート一式の一部としてベストとシャツをご用意いたします |
執事は、正面より先に左右を比べる
執事はベストが片側へ寄っていないか、シャツの襟が左右で同じ高さに見えるかを確かめます。上着を重ねれば隠れる部分にも見えますが、身体を傾け、物を差し出し、礼をするたびに内側は現れます。
だからこそ、ベストとシャツは単なる下着ではございません。所作のたびに見える背景であり、タイ、上着、白手袋を一つの装いへまとめる中心でございます。執事は鏡だけでなく、隣の執事とも互いの襟元を確かめます。

執事は五つの確認を重ねてから上着を整えます

シャツへ袖を通す
執事は白いドレスシャツをまとい、襟と袖が身体へ無理なく沿う位置を確かめます。
襟元の線を見る
執事は白い襟とタイが顔の中央へまっすぐ続くよう確かめます。
ベストを重ねる
執事はグレーのベストが左右へ傾かず、シャツの上へ静かに収まるよう整えます。
胸元の線を見る
鏡の正面だけに頼らず、横を向いたときにもベストが片側へ寄らないかを見ます。
袖口を比べる
執事は両腕を自然に下ろし、白い袖口の見え方を左右で比べます。
礼をするとき、差し出すとき、白が現れる
執事がまっすぐ立っているあいだ、ベストとシャツは上着の内側へ静かに収まります。けれども、礼をするときには襟元が近づき、手紙やカップを差し出すときには袖口が現れます。動きの中で見える部分だからこそ、執事は止まった姿だけで判断いたしません。
胸元のグレーは黒い上着と白いシャツの間に置かれ、色の切り替わりを穏やかにつなぎます。白いシャツは顔まわりと手元に明るい線を置きます。それぞれが別々に目立つのではなく、執事の動作を一つの輪郭へまとめます。
見習い体験で一式をお召しになる際も、執事が正面だけでなく、お辞儀をした姿と腕を動かした姿を確かめます。身長とお召し物のサイズを事前に伺うのは、ベストとシャツを含む一式を館にある範囲で整えるためでございます。

内側から一式へ
所作が変わると、見える細部も変わります

| 執事の動き | 見える部分 | 執事が守る印象 |
|---|---|---|
| 直立して控える | 襟元、タイ、ベストの正面 | 顔、襟、タイへ続く中心線を揃え、静かで端正な立ち姿を保ちます |
| 扉へ手を添える | 上着の袖から現れる白い袖口 | 腕を伸ばしても左右の重なりが大きく乱れず、扉へ向かう手元が明瞭に見えるよう確かめます |
| 一礼する | 顔に近づく襟と胸元 | 頭を下げた姿でも白とグレーの線が整い、顔を上げた後に元の位置へ戻るよう支度します |
| 品を差し出す | 袖口、胸元、手元 | 差し出す品へ視線が向くよう、装いそのものは静かに控え、受け取る位置を邪魔しません |
| 歩いて先導する | 上着の裾とベストの重なり | ご主人さまの歩調に合わせ、動いた後も前を整えて正面へ向き直ります |
| 椅子へ手を添える | 腕を伸ばしたときの袖口と胸元 | 身体を斜めにした後もベストが片側へ寄らず、白い袖口が左右で大きく違わないよう見ます |
| 書斎で手紙を渡す | グレーの胸元、白い袖口、差し出す手 | 紙面を主役に置き、黒、グレー、白の重なりが手渡しを静かに支えるよう整えます |
| 食卓で控える | ベストの正面と椅子へ添える腕 | 銀器や磁器へ視線が向くよう、装いは背景へ控えながらも乱れを残しません |
| 雨の日に館へ入る | 襟、上着、足元から続く全体 | 外から内へ移る境目で支度を戻し、ご主人さまの前へ進む前に中心線を見直します |
ベストとシャツとは、止まった姿だけでなく、執事が動くたびに装いの輪郭を支える二つの品でございます。
館でご用意し整えるもの
- 館にあるモーニングコート一式の一部として、グレーのベストと白いドレスシャツをご用意いたします
- 執事が襟元、胸元、袖口を見て、一式として整えます
- 男性用と女性用を含む館の衣装から、事前に伺った情報をもとに確認いたします
- お辞儀や腕を差し出す動きも見て、静止した姿だけでは分からない重なりを確かめます
お約束できないこと
- ベストとシャツのみを独立した品として販売するご案内ではございません
- すべての身長、体型、種類への対応をお約束するものではございません
- 事前に身長とお召し物のサイズを伺わず、その場だけで衣装を確定することはできません
執事へ伝えていただきたいこと
- 身長
- 普段お召しになる上着とシャツのサイズ
- 動かしにくい箇所や、装いについて事前に相談したいこと
二つの品を、上着の内側だけで終わらせない
ベストとシャツとは、黒い上着の内側に隠すための品ではなく、執事の所作が動くたびに輪郭を現す装いでございます。玄関で一礼すると、白い襟元がご主人さまの視線に近づきます。扉を開き、館の奥へご案内するために腕を伸ばせば、黒い上着の先から白い袖口が現れます。
執事は大きな身振りで装いを見せず、務めの中で自然に見える細部を出迎えの前に確かめます。雨の日にも、館へ入った後に上着と襟元を落ち着いて戻し、濡れた足元を整えてからご主人さまの前へ進みます。季節や天候が変わっても、顔、襟、タイへ続く中心線と、左右の袖口を見る基準は変わりません。
書斎で手紙を差し出す場面では、視線は紙面へ向かいます。そのときベストのグレーは、黒い上着と白いシャツの強い差を穏やかにつなぎ、手元の動きを邪魔しません。食卓で椅子へ手を添えるときは、身体を斜めにした際にベストが片側へ寄らないか、腕を下ろした後に袖口の見え方が戻るかを確かめます。

Q執事のベストは何色ですか?
昼のモーニングコートに合わせるのは、グレーのベストでございます。黒い上着と白いシャツの間を整え、胸元へ穏やかな明るさを置く色でございます。
Qシャツはどのようなものですか?
白いドレスシャツでございます。執事は襟元と袖口まで確かめ、ベスト、タイ、上着へつなげます。動いたときの見え方も一緒に確認いたします。
Q女性の執事も同じベストとシャツですか?
はい。女性の執事も男性の執事も、同じ執事服を基準に装いを整えます。体に合わせながらも、襟元、胸元、袖口を見る基準は共通でございます。
Q見習い体験ではベストとシャツも用意されますか?
はい。モーニングコート一式の一部として館でご用意いたします。サイズと種類には限りがございますので、身長とお召し物のサイズを事前にお知らせくださいませ。
Qベストやシャツだけを選べますか?
見習い体験では、モーニングコート一式として全体を整えます。ベストとシャツだけを切り離さず、上着、靴、白手袋との重なりまで執事が確かめます。
Q自分でシャツを持参したほうがよいですか?
館にある一式をご用意いたしますので、まずは事前にサイズをご相談くださいませ。館にある範囲でのご用意となるため、個別の事情がございましたら予約時に執事へお伝えください。
衣装について
- サイズと種類に限りがございます。ご予約の前に、身長とお召し物のサイズをお知らせくださいませ
- 上記以外のサイズもご相談くださいませ







