イチイ材のツインペデスタル・テーブルと赤い椅子(館の実写をもとに高解像度化)
Collection — Dining

Bradley社 イチイ材テーブル

英国史を支えた木で、正餐を。

Queen's Butler — Definition

Bradley社 イチイ材テーブルとは

Bradley社 イチイ材テーブルとは、正餐の間の中央に据えられた、英国 Bradley 社によるイチイ材(Yew)のツインペデスタル・エクステンディングテーブルでございます。英国・1980年代。全長2,286mm、天板高787mm。この館の食卓の主でございます。

この卓は、なぜ英国史を語る入口になるのでしょうかYew and dining
Spec

最初に製作年代・材・寸法を確かめます

名称イチイ材ツインペデスタル・エクステンディングテーブル
製作Bradley社・英国
製作年代1980年代
イチイ(Yew)
寸法幅1,000mm・天板高787mm・全長2,286mm
形式二本の柱脚で支えるツインペデスタル
Yew

イチイとは、教会の庭と長弓に残る英国の木でございます

イチイとは、英国の教会の庭に聖樹として植えられ、千年を超える古木も各地に残る木でございます。中世英国では長弓の材となり、1415年のアジャンクールの戦いで仏騎士軍を破った英国長弓兵の弓にも使われました。

館でまず目に入るのは、黄褐色から深い色へ移る複雑な杢目でございます。執事は天板へ強い光を直角に当てず、斜めから灯りが滑る位置へご案内いたします。近くでは木目の細かな揺らぎを、少し離れては全長2,286mmの長い水平線をお確かめくださいませ。

この卓そのものは英国・1980年代の品でございます。イチイの古木や長弓の話は、素材が英国で歩んできた由来としてお楽しみくださいませ。

正餐の間に置かれたイチイ材の卓
Form

ツインペデスタルとは、着席する人の足元を広くする形でございます

ツインペデスタルとは、四隅の脚ではなく二本の柱脚で天板を支える形式でございます。英国ではジョージ王朝期の18世紀に正餐用の卓として完成し、席の近くに脚が出にくいため、どの位置からも椅子を引きやすい形になりました。意匠の格だけでなく、人が座る瞬間を考えた実用が形に残っております。

館の卓に合わせる椅子は、イタリア製のワインレッドとマホガニーの品で、座面高47cmでございます。天板高78.7cmとの差は31.7cm。執事が椅子をまっすぐ引き、膝と柱脚の位置を確かめてからお掛けいただくと、柱脚形式の意味を身体でも感じられます。

お一人なら木目のよく見える席へ、お二人なら卓の長さを感じられる向かい方へ、最大6名なら互いの視線が通る位置へ整えます。執事は椅子を床へ強く擦らず、背へ手を添え、着席の速度に合わせて静かに引きます。

長い卓の傍らで椅子を整える執事
Compare

現物の記録と歴史的背景は、同じ表で分けて読みます

正餐の間。イチイ材のテーブルと椅子、シャンデリア
見る項目館にある現物歴史的な背景
年代英国・1980年代ツインペデスタル形式は18世紀に完成
素材イチイ材教会の庭の聖樹、中世英国の長弓の材
大きさ全長2,286mm・天板高787mm歴史一般の寸法ではなく展示現物の実測記録
足元二本の柱脚四隅の脚を避け、着席しやすくする正餐用の設計
見え方温かく複雑な杢目リプロダクション最盛期の英国家具を彩った材
At the table

執事は着席までを5つの所作で整えます

正餐の間で薔薇と銀器を整える執事

卓上を確かめる

木の表面と置かれた品の間隔を確認し、安全な空間を整えます。

通る側をお示しする

柱脚と椅子の位置を見ながら、歩きやすい側へご案内いたします。

椅子の背へ手を添える

床へ強く擦らないよう、椅子をまっすぐ静かに引きます。

ご主人さまの歩幅を待つ

急かさず、天板との距離が自然になる位置までお待ちいたします。

椅子を戻す

お掛けになる動きに合わせ、足元へ無理のない位置へ椅子を進めます。

卓でおできになること

  • 執事の案内による着席と木目の観察
  • 館内での記念撮影や正餐の場面の撮影
  • 最大6名までの会議や少人数の集い
  • 飲食物のお持ち込み
  • 銀器や磁器を執事が扱う所作の見学

お控えいただきたいこと

  • 館を無人にした状態での利用
  • 卓を引きずることや柱脚を動かすこと
  • 熱い器や濡れた物を天板へ直接置くこと
  • 卓の上に腰掛けることや立つこと
  • 執事がお食事としてお出しすること
Time

昼と夜では、同じイチイ材の表情がどのように変わるのでしょうか

昼の卓とは、木目の流れと全長を素直に確かめやすい景色でございます。正餐の間へ入ったところで一度立ち止まり、天板を端から端まで見渡すと、複雑な杢目が一枚の面としてつながります。執事は銀器や磁器を置く前の余白も整え、素材そのものへ視線が届くようにいたします。

午後の紅茶を持参して過ごす場面では、白い磁器、銀の反射、イチイ材の温かな色が重なります。執事がお食事としてお出しすることはございませんが、お持ち込みいただいたものを安全に置く位置、卓上を汚さないための間隔、手元の品を取る順はそっとお伝えいたします。

夜の卓とは、9灯のシャンデリアと燭台の光が木目の凹凸を深く見せる景色でございます。全体を明るくする場合と灯りを絞る場合では、同じ天板でも色の重なりが違って見えます。撮影なら先に全景を残し、その後に光が斜めへ走る場所で手元を写すと、材の表情を記録しやすくなります。

燭台の光が落ちる夜の長い卓
Hands

執事は木を守りながら、卓の使い方を見える所作にします

卓を守る所作とは、触れないよう遠ざけることだけではございません。Queen's Butlerの執事は椅子を動かす前に床と柱脚の位置を見て、卓上へ物を置く前に底面を確かめ、水分や熱が直接伝わらないように整えます。ご主人さまが自然に過ごせるよう、必要な動きを先に済ませます。

白手袋の手元は、銀器を扱う時だけの演出ではございません。卓の縁へ不用意に手を掛けず、椅子の背を安定した位置で持ち、品を置くたびに周囲の余白を確かめます。この館を運営する一般社団法人 全日本執事協会の姿勢は、イチイ材を守る手元に表れます。物を大切にする心を、言葉より先に所作でお見せいたします。

初めての方は、どこへ手を置けばよいか迷われるかもしれません。執事が近くに控えておりますので、写真を撮る時、席を替える時、持参した品を広げる時はそのままお声がけくださいませ。小さな確認を重ねることが、この卓を次の時間へ手渡す最も確かな方法でございます。

卓の傍らで手元を案内する執事
Qこの卓はアンティークですか?
A

英国・1980年代の品でございます。ツインペデスタルという形式そのものは、18世紀の英国で完成いたしました。

Q実際に席へ掛けられますか?
A

執事が卓と椅子の状態を確認してご案内いたします。椅子を引く所作も含め、柱脚形式の使いやすさをお確かめくださいませ。席を替えたい時も、ご自身で椅子を引きずらず執事へお声がけください。

Q何名まで卓を囲めますか?
A

館のご利用は最大6名でございます。人数と目的に合わせ、執事が互いの視線と通路を妨げない席を整えます。お一人では木目を近くに、お二人では卓の長さを感じられる向きにするなど、ご希望も伺います。

Q写真ではどこから撮ると形が分かりますか?
A

入口側から全長を写し、その後に斜めから杢目と柱脚を撮る順が分かりやすいでしょう。執事が通路を確保して立ち位置をご案内いたします。

Q飲食物を持参して卓で過ごせますか?
A

飲食物のお持ち込みも可能でございます。木の表面を守る置き方を執事がご案内し、執事がお食事としてお出しすることはございません。水分や熱のある器を直接置かず、執事が整えた位置でお楽しみくださいませ。

Q女性の執事も案内しますか?
A

女性の執事も男性の執事も在籍しております。ご希望がございましたら、ご予約の際にお知らせくださいませ。Queen's Butlerの執事として、性別を問わず同じ姿勢で卓と所作をご案内いたします。

Queen's Butler のマーク(G04 筆の環)
Reservation

この卓に、着いてください。

執事のご案内のもとで席に着き、イチイ材の木肌と柱脚の形をご覧になりながらお過ごしくださいませ。銀器と磁器は別ページで、実際に手に取れる蒐集としてご案内しております。