
紅茶を淹れる所作
温める、量る、注ぐ、差し出す。
紅茶を淹れる所作とは
紅茶を淹れる所作とは、銀のティーポットを執事が傾け、一杯を整え、ご主人さまが受け取りやすい位置へ差し出すまでの一連の動きでございます。温める、量る、湯を注ぐ、蒸らす、カップへ注ぐ、差し出すという順序に、三段スタンドを運ぶ心配りも含まれます。
紅茶は、整えるところから差し出すまで順に進めます

道具と卓上を整える
ポット、カップ、ストレーナー、茶葉の位置を確かめ、動作が交差しない並びへ整えます。
ポットとカップを温める
器を温める意味を確かめ、湯を扱う手元と置き場所を執事の見本で見ます。
茶葉を量る
用いる茶葉と人数に合わせた考え方を聞き、容器や匙を慌ただしく動かさずに扱います。
湯を注いで蒸らす
ポットを安定させ、蓋や持ち手に注意しながら注ぎ、待つ間は次の給仕に備えます。
ストレーナーを添えて注ぐ
カップとポットの位置を見て、滴や音へ心を配りながら一杯ずつ注ぎます。
三段スタンドは、運ぶ前に進路と卓上を見ます
三段スタンドの扱いとは、持ち上げる力よりも、進む先と置く場所を先に整える所作でございます。執事は卓上のカップ、銀器、ご主人さまの手元を見て、スタンドを置いた後にも会話と動作が妨げられない場所を選びます。体験では、空間を見てから持つという順番を確かめます。
運ぶときは、段ごとの広がりと重心を意識し、身体の近くで安定させます。足元だけを見続けず、扉や椅子との間隔を見ながら静かに進みます。置く直前に急いで方向を変えるのではなく、卓へ近づく前に身体の向きを整えることが大切でございます。
卓へ置いた後は、すぐに離れず、スタンドとカップが取りやすい位置にあるかを拝見します。ご主人さまへ案内の言葉を添える場合も、会話を遮らず、必要なことを簡潔にお伝えいたします。紅茶を淹れる手元と三段スタンドの配置がそろうと、正餐の間の景色が一つにつながります。

紅茶の所作は、手元・待つ時間・差し出す瞬間に表れます
体験で触れる所作
- ティーポット、カップ、ストレーナーを使う順序を確認する
- ポットとカップを整え、茶葉を量り、湯を注ぐ動作を見る
- 蒸らす間の立ち位置と次の準備を確かめる
- 三段スタンドの進路、持ち方、置き場所を相談する
- 執事の手元を見ながら、ご自身でも一連の動きを試す
館で行わないこと
- 食事を提供すること
- 道具の状態や置き場所を確かめずに扱うこと
- 熱い道具を執事の確認なく扱うこと
- 館を無人で利用すること

執事は、注ぐ前後の七点を拝見します
| 卓上 | カップ、銀器、三段スタンドが互いの動きを妨げないか |
|---|---|
| 持ち手 | ポットを安定して支え、蓋や注ぎ口へ無理がないか |
| 視線 | 手元だけに集中しすぎず、ご主人さまの動きを見られるか |
| 音 | 器を置く音や銀器の触れる音を必要以上に立てていないか |
| 滴 | 注いだ後の口元と卓上を見て、次の一杯へ移れているか |
| 控え方 | 差し出した後、ご主人さまの手元を妨げない位置へ戻れるか |
道具ごとに、見る場所と動かす時機が異なります

| 道具 | 扱う前に見ること | 所作の要点 |
|---|---|---|
| ティーポット | 持ち手、蓋、注ぎ口、置き場所 | 両手の役割を決め、傾けた後に静かに戻す |
| カップとソーサー | 向き、卓上の余白、ご主人さまの手元 | 別々に滑らせず、安定した状態で置く |
| ストレーナー | 受け皿と置き場所 | 注ぐ動きと重ならないよう先に位置を決める |
| 三段スタンド | 進路、卓上、椅子との間隔 | 置く位置を決めてから持ち上げる |
| 白手袋 | 清潔な状態、指先の収まり | 銀器へ触れる前に整え、引っ掛かりに注意する |
館の道具は執事が状態を確認し、当日に扱うものと順序をご案内いたします。
本物の銀器と英国磁器が、手の動きをゆっくりにします
館の銀のティーサービスは、F.B. Rogersのヴィクトリアン様式のシルバープレートでございます。ポット、シュガー、クリーマーなどとトレイがそろい、正餐の間の光を受けて手元の動きを映します。飾って眺めるだけでなく、執事が扱う所作を間近で見られる蒐集でございます。
カップにはRoyal Albert ヘアルームやWEDGWOOD フロレンティーン ターコイズなど、館に収められた英国磁器がございます。器の形や意匠を拝見すると、持ち手の向き、ソーサーとの収まり、卓上での見え方に自然と注意が向きます。当日に使う器は執事が状態を確認してご案内いたします。
銀器と磁器に触れる所作とは、物の価値を誇示することではなく、次に受け取る方のために丁寧に扱うことでございます。一般社団法人 全日本執事協会が運営する Queen's Butler では、男性・女性の執事が在籍し、道具の由来と現場での扱いを自らの手元で示します。
紅茶の所作を順に読む
Q紅茶の知識がなくても参加できますか?
はい、事前知識は必要ございません。執事が道具の名前と順序を一つずつ示します。すべてを覚えることより、手元とご主人さまへ同時に心を配る感覚を大切にいたします。
Q熱い湯を扱うのが不安です。
不安がある場合は始める前にお申し付けくださいませ。執事が道具の状態と動きを確認し、当日に行う範囲を相談いたします。見本をご覧になることから始められます。
Q三段スタンドは一人で運びますか?
まず執事が進路、持ち方、置き場所を示します。その後の進め方は、道具の状態とご本人の様子を見て当日にご案内いたします。無理に持ち上げる必要はございません。
Q女性もモーニングコートで体験できますか?
はい、女性もお申し込みいただけます。衣装は身長・体型・靴のサイズを伺って事前に相談いたします。男性・女性の執事が在籍しております。
Q一人でも紅茶の所作を体験できますか?
はい、担当の執事が付き添い、見本と受け取る側の役を務めます。複数名の場合は衣装と進行の準備がございますので、人数を予約時にお知らせくださいませ。
Q紅茶を注ぐ姿を写真に残せますか?
体験には記念撮影の項目がございます。ポットを持つ場面、三段スタンドのそばに立つ場面など、ご希望を執事へお伝えくださいませ。安全を確かめたうえで進めます。
カップを選ぶ前から、紅茶の時間は始まっております
カップを選ぶ所作とは、意匠の好みだけで器を手に取るのではなく、卓上の銀器、ポット、三段スタンドとの調和を見て、一杯を受け取る方へふさわしい景色を整えることでございます。館のディスプレイキャビネットには銀器と磁器が収められ、執事は扉を開ける前に手元を整えます。
器の縁や持ち手へ不用意に触れず、ソーサーと一緒に安定した状態で運び、正餐の間の卓へ置く位置を先に見ます。体験では、キャビネットの前で器の違いを拝見し、なぜその一客を選ぶのかを言葉にしてから、紅茶を淹れる手順へ進みます。
器の来歴を知ることは、固有名詞を覚えるためではなく、次に受け取る方へ敬意を持って扱うためでございます。選んだ後には空いた場所と隣の器も確認し、キャビネット全体の収まりを乱さずに扉を閉じます。
銀器の扱いへ進む
衣装について
- サイズと種類に限りがございます。ご予約の前に、身長とお召し物のサイズをお知らせくださいませ
- 上記以外のサイズもご相談くださいませ








